【大工工事】の建設業許可|資格一覧付きでわかりやすく解説します!

 

この記事では、大工工事の工事内容や許可要件等について、詳しく解説しています。

 大工工事の許可が必要な場合

請負金額が500万円以上の大工工事(大工工事、型枠工事、造作工事)を請け負う場合には、大工工事の建設業許可が必要になります。

 さらに、工事の一部を下請に出す場合で,その契約金額(複数の下請業者に出す場合はその合計額)が4,500 万円以上になる場合には、特定建設業許可が必要となります。

大工工事とは

木材の加工又は取付けにより工作物を築造し,又は工作物に木製設備を取付ける工事を指します。

具体的には以下のような工事です。

大工工事 支柱や外壁などの構造部分を作る工事
型枠工事 コンクリートを流し込むための木製の枠を作る工事
造作工事 建物内部の仕上げ工事(床板・天井・建具・棚などを取り付ける工事)

他の工事との線引き

大工工事業を行っていると、家一棟建てるようなオーダーもあり得ます。

建物一棟をまるっと建てる工事は「建築一式工事」に該当します。なので、建築一式工事の建設業許可が必要となりますが、下記のいずれかに該当する場合は建築一式工事の許可は不要です。

  1. 1件の請負代金が1,500 万円未満の工事(消費税を含んだ金額)
  2. 請負代金の額にかかわらず,木造住宅で延面積が150 ㎡未満の工事
    (主要構造部が木造で、延面積の1/2 以上の居住の用に供すること。)

大工工事業の専任技術者になるには?

建設業許可を取得するには一定の資格者又は実務経験を有する方がいないといけません。

①大工工事業の専任技術者になれる資格

※【 】は一般建設業と特定建設業のどちらで対応しているかを記載。

  • 1級建築施工管理技士【一般・特定】
  • 2級建築施工管理技士(躯体)【一般】 ※2年以上の指導監督的実務経験があれば特定も可
  • 2級建設機械施工管理技士(仕上)【一般】 ※2年以上の指導監督的実務経験があれば特定も可
  • 1級建築士【一般・特定】
  • 2級建築士【一般】 ※2年以上の指導監督的実務経験があれば特定も可
  • 木造建築士【一般】 ※2年以上の指導監督的実務経験があれば特定も可
  • 建築大工【一般】 ※2年以上の指導監督的実務経験があれば特定も可
  • 型枠施工【一般】 ※2年以上の指導監督的実務経験があれば特定も可
  • 登録型枠基幹技能者【一般】 ※2年以上の指導監督的実務経験があれば特定も可
  • 登録建築大工基幹技能者【一般】 ※2年以上の指導監督的実務経験があれば特定も可

※指導監督的実務経験とは、建設工事の設計又は施工の全般について,工事現場主任者又は工事現場監督者のような立場で工事の技術面を総合的に指導監督した経験をいいます。

②指定学科+実務経験で申請する場合

下記の大工工事に関する指定学科の高校を卒業している場合は卒業後5年(60か月)大学を卒業している場合は卒業後3年(36か月)以上大工工事に関する実務経験があれば、専任技術者になることができます。

※卒業した学科が対象になるかどうかは、必ず担当窓口に事前相談しましょう。

  • 建築学に関する学科
  • 都市工学に関する学科

※上記学科以外の名称の場合でも、事前に卒業証明書及び単位取得証明書等の履修科目及び取得単位数が確認できる書類を事前相談に持っていくことで、指定学科として認められる場合もあります。

③実務経験のみで申請する場合

許可申請しようとする建設工事について10年(120か月)以上の実務経験が必要です。

ですので、大工工事の許可申請をするのであれば、大工工事について10年(120か月)以上の実務経験を証明することになります。

特定建設業を実務経験でいく場合

特定建設業の専任技術者を実務経験で証明しようとする場合には、必要な実務経験+許可を受けようとする建設業に係る建設工事に関して、発注者から直接請け負い、その請負代金の額が4,500万円以上であるものについて2年以上の指導監督的な実務の経験を有することが必要です。ただし,指定建設業(土木工事業、建築工事業、電気工事業、管工事業、鋼構造物工事業、舗装工事業、造園工事業)は除く。

※「指導監督的な実務の経験」とは、建設工事の設計又は施工の全般について、工事現場主任者又は工事現場監督者のような立場で工事の技術面を総合的に指導監督した経験をいいます。

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